このページだけで、試験の形と合格の条件が分かります。数字はすべて中小企業診断協会連合会の公表物から数えたものです。問題を解く道場は準備中です。
合格には、条件が2つある
第1次試験は7科目・700点満点。合格の基準は公表されていて、こう書かれています。
第1次試験の合格基準は、総点数の60%以上であって、かつ1科目でも満点の40%未満のないことを基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。
| 条件 | 必要な点 | 効き方 |
|---|---|---|
| 総点 | 420点以上(700点の60%) | 科目をまたいで足し合わせる |
| 各科目 | すべて40点以上(100点の40%) | 1科目でも下回ると不合格 |
ここが宅建などとの一番の違いです。総点だけなら得意科目で稼げますが、全科目に40点の下限があるため、捨て科目が作れません。7科目すべてを、最低限は通る水準まで持ち上げる必要があります。
7科目の配点(令和8年度)
満点はどの科目も100点でそろっていますが、中の配り方は科目によって違います。
| 科目 | 問 | 設問 | 満点 | 配点の内訳 |
|---|---|---|---|---|
| 経済学・経済政策 | 25 | 25 | 100 | 4点×25 |
| 財務・会計 | 24 | 25 | 100 | 4点×25 |
| 企業経営理論 | 41 | 41 | 100 | 2点×23/3点×18 |
| 運営管理 | 43 | 44 | 100 | 2点×32/3点×12 |
| 経営法務 | 24 | 25 | 100 | 4点×25 |
| 経営情報システム | 25 | 25 | 100 | 4点×25 |
| 中小企業経営・政策 | 32 | 42 | 100 | 2点×26/3点×16 |
| 合計 | 214 | 227 | 700 |
問と設問が違うのは、1つの問の中に「設問1」「設問2」があるものがあるためです。採点は設問ごとに行われます。
1問の重みが、科目で違う
経済学・経済政策/財務・会計/経営法務/経営情報システムは1設問4点で均一です。25設問しかないので、10問落とすと40点。足切りの40点に直接ぶつかります。
いっぽう企業経営理論/運営管理/中小企業経営・政策は2点と3点が混ざり、設問数が40を超えます。1問の重みが軽いぶん、取りこぼしが致命傷になりにくい形です。
問数は、年によって変わる
満点は700点で変わりませんが、何問で100点を配るかは年ごとに動きます。
| 科目 | 令和8年度 | 令和7年度 | 令和6年度 | 令和5年度 | 振れ |
|---|---|---|---|---|---|
| 経済学・経済政策 | 25 | 20 | 22 | 22 | 20〜25問 |
| 財務・会計 | 24 | 24 | 24 | 23 | 23〜24問 |
| 企業経営理論 | 41 | 39 | 40 | 37 | 37〜41問 |
| 運営管理 | 43 | 41 | 43 | 40 | 40〜43問 |
| 経営法務 | 24 | 24 | 24 | 21 | 21〜24問 |
| 経営情報システム | 25 | 25 | 24 | 25 | 24〜25問 |
| 中小企業経営・政策 | 32 | 30 | 25 | 28 | 25〜32問 |
3年かけてよい(科目合格制度)
7科目を1年で通す必要はありません。満点の60%を取った科目は科目合格となり、翌年度と翌々年度は申請により免除されます。3年以内に7科目そろえば第1次試験の合格です。
- 免除には申請が要る
科目合格しても、申請しなければ免除になりません。申し込みのときに、科目合格した年度の受験番号を入れます。 - 免除した科目は合否の判定から外れる
受験した科目だけで「総点60%かつ全科目40%」を判定します。 - 1科目でも欠席すると、1次の合格基準は適用されない
その年は科目合格の判定だけになります。受けると決めたら全科目受けるのが原則です。 - 1次に合格すると、科目免除の申請資格は無くなる
合格後に受け直す場合、免除は使えません。
出題範囲は、公表されている
試験案内に「試験科目設置の目的と内容」として、科目ごとの範囲が載っています。数えると7科目・82項目。項目の下にある論点は、「その他」の受け皿を除いて285件あります。
| 科目 | 項目 | 論点 | 範囲の広さ |
|---|---|---|---|
| 企業経営理論 | 29 | 110 | ██████████████████ |
| 経済学・経済政策 | 9 | 44 | ███████ |
| 財務・会計 | 12 | 35 | ██████ |
| 経営情報システム | 12 | 28 | █████ |
| 経営法務 | 6 | 25 | ████ |
| 運営管理 | 11 | 24 | ████ |
| 中小企業経営・政策 | 3 | 19 | ███ |
| 合計 | 82 | 285 |
同じ100点でも、範囲の広さは同じではありません。企業経営理論だけで110論点あり、全体の39%を占めます。ここに配る時間を、他の科目と同じにしてはいけません。
科目の性質は、4つに分かれる
覚え方が科目ごとに違います。同じやり方を7科目に当てても、噛み合わない科目が出ます。
| 性質 | 科目 | 効くやり方 |
|---|---|---|
| 条文が土台 | 経営法務 | 根拠が法律の条文にあり、原文と突き合わせれば正誤が確かめられる。法改正で変わるので、古い教材のままだと静かにずれる。 |
| 計算と理論が本体 | 財務・会計/経済学・経済政策 | 式と考え方が分かれば、覚える量は少なくて済む。逆に、暗記でしのぐと数字を変えられた時点で解けなくなる。 |
| 実務の型が本体 | 企業経営理論/運営管理/経営情報システム | 枠組みと用語の使い分けが問われる。似た言葉の区別が要点になる。 |
| 毎年変わる | 中小企業経営・中小企業政策 | 中小企業白書と施策が土台なので、数字も制度も年ごとに変わる。受験する年度の版で確かめる必要がある。 |
このページの数字の出どころ
- 合格基準・科目合格制度
中小企業診断協会連合会「中小企業診断士 第1次試験案内」の「12.合格基準・合格発表など」より。引用は原文です。 - 配点・問数・設問数
同会が公表している「正解・配点」から数えました。令和8年度から令和2年度までの7年度・49科目回について、数えた配点の合計がPDFに印字された合計と一致することを機械で確かめています。 - 出題範囲の項目数・論点数
同じ試験案内の「13.試験科目設置の目的と内容」を機械で読み取って数えたものです。
このページの数字は、上記の公表物から自動で組み立てています。手で書き写した数字はありません。